評価はPHY110-14.0.1.302(CN01)で行っています。
OPPOの最新フラグシップスマートフォンのOPPO FInd X7 Ultraを購入しました。LTY-900とダブルベロスコープを搭載したOPPOの本気のスマホをレビューしていきます。
スペック
Meizu 20 Pro | |
OS | ColorOS(Android 14ベース) |
SoC | Snapdragon 8 Gen 3 |
メモリ | 12GB/16GB(LPDDR5X) |
ストレージ | 256/512GB(UFS 4.0) |
ディスプレイ | 6.82インチAMOLED BOE X1発光材料 (LTPO フレキシブル スクリーン 1 ~ 120Hz 適応リフレッシュ レート) |
サイズ |
高さ 164.3mm 幅 76.2mm厚さ 9.5mm |
重さ | 221g |
バッテリー | 5000mAhのデュアルセルバッテリー(2500mAh×2)100W |
カメラ |
広角 50MP Sony LYT900 1インチ 超広角 50MP Sony LYT600 1/2インチ 3倍望遠 50MP Sony IMX890 1/1.56インチ 6倍望遠 50MP Sony IMX858 1/2.5インチ フロント 32MP Sony LYT506 |
インターフェース | USB 3.2 Gen1 |
オーディオ | ステレオスピーカー |
接続規格 |
802.11 a/b/g/n/ac/ax/be |
防水・防塵 | IP68 |
セキュリティ | 画面下の指紋認識と顔認識 |
備考 |
Bluetooth Codec changerでFind X7 Ultraが対応しているBluetoothコーデックを確認すると、SBC・LDAC・aptX Adaptive・aptX HD・aptX・AACに対応していました。
デザイン
背面下側はレザー調で高級感がありますが、背面上側のプラスチックの素材は好みの分かれそうな素材です。
カメラは背面から見て左側に寄っていてこれはスマホを横にして撮影をした時に指がかかりづらくなっていて、撮影体験を第一に考えられています。
ベンチマーク
Antutu
スコアは193790で8Gen3 UFS4.0 LPDDR5X搭載端末としては標準的なスコアでした。
3DMark Wild Life Extreme
Playストア版の3Dmark Wild Life Extreme Stress Testはスコアはベストが5043 最低値が2702 安定性が53.6%でした。
次にパッケージリネーム版を図りましたが、高温でアプリが落ちることがあり正確なスコアが測れませんでした。
他機種との比較
注意としてFindはアプリが落ちるため通常版です。
Xiaomi 14 Proはパッケージ名にかかわらず常に性能を出すチューニングです。後のゲーム検証でもわかりますが、Wild Lifeのテストはあくまでもベンチマークアプリの結果であり、実際のゲーム性能に直結するものではないことにも注意が必要です。。
GeekBench6
1枚目が通常版で2枚目がRename版です。
Geekbench 6通常版でシングルコア2226・マルチコア6425、リネーム版でシングルコア2156・マルチコア6382でした。
ゲーム検証
原神
今年は、昨年の反省点を生かし、測定ルートの効果的な改善を目指しました。小白测评氏の「数据库4.0」を参考にしながら、オリジナルの手法を採用することにしました。小白氏は原神の測定で「フリーナ」を使用し、水上を歩くルートを取っていましたが、水上を歩く代わりに「ヌヴィレット」を使って泳ぐルートに変更しました。この小さな変更が、私にとってのゲーム体験をよりリアルに再現することにつながると考えています。
結果は平均56.5FPSで平均消費電力は6.67Wでした。
終盤にはサーマルスロットリングにより、FPSの低下が見られました。バッテリー温度が42℃を超えたあたりから60FPSに張り付かなくなり、44℃付近からはFPSが50でロックされているようです。他メーカーのスロットリングがバッテリー温度が45℃が上限のようです。
ゲームモード別の性能差
また今回はゲームモードの設定や、FPS安定化機能の効果を調べるために四種類のモードで計測しました。結果が以下のとおりです。
モード | 消費電力(W) | 温度(℃) | 平均FPS |
---|---|---|---|
安定化on | 7.10 | 45.6 | 56.54 |
高パフォーマンス+ゲームモード | 6.67 | 44.7 | 56.46 |
ゲームモード | 6.61 | 45.2 | 54.30 |
バランス | 5.51 | 41.9 | 45.82 |
結果はフレームレート安定化機能をONにした時が一番良く次に、高パフォーマンス+ゲームモードとなります。フレームレート安定化をONにすると消費電力が0.43wも上がるのに対し平均FPSが0.8しか変わらないことを考えると機能を使うのはこの結果を見ると微妙です。
バランスモードの動作として消費電力を抑える挙動をするのではなく、下記のグラフの通りスロットリングがかかるのが早いので消費電力が低くなっていることに注意が必要です。結果的には消費電力は少なくなります。
まとめとしてはFind X 7 Ultraで原神をプレイするときは、フレーム安定化機能を有効にせず、ゲームモードでプレイするのが最善となる結果でした。
崩壊スターレイル
多くのNPCが存在し、負荷が高い羅浮のエリアを使用したテストです。平均FPSは48.9で消費電力は6.16wでした。
他機種との比較
チューニングの方向性としてFindX7 Ultraは温度が低いときはFPSを出すことを重視するのに対して、VIVOとXiaomiは崩壊スターレイルではFPSを無理に出さないチューニングで、終わりの方ではFind X7 Ultraを上回る結果となっています。実際XiaomiはGPUの周波数を高く固定することで60FPS張り付かせる事が可能ですがチューニングの方向性によって行われていません。
World of Tanks
ミデルブルフマップの丘の上を最高画質(120FPS)3分間プレイした結果です。このゲームはGPU性能が非常に大切で、8Gen3は最大周波数でも性能が足りません。結果は平均は58.1FPSで電力は12.62Wでした。消費電力が非常に多く実用性は皆無です。
120FPS安定どころか、まず120FPSでないレベルなので8Gen4(仮称)に期待です。
他機種との比較
D9300を搭載したVivo X100と、同じく8Gen3を搭載するXiaomi 14 ProやFind X7 Ultraとは、性能面で大きな違いが見られました、D9300を搭載したVivo X100と50FPS近い差がついていることからもD9300の強さが見えます。
カメラ
LYT-900を世界初初搭載し、ダブルペリスコープを積んでいることなどFindX7 Ultraはカメラ性能にこだわりが見える端末でもあります。
カメラモード
撮影モードは標準的なものをしっかりと揃っています。
テキストスキャナーにはB&W機能はありません。
Hasselblad監修フィルターが3つ搭載されています。
以下作例です。あまり時間がなくたくさん撮れていません。設定はボーダーをください。
静けさフィルターを使用。
OS体験/AI機能。
オブジェクト削除機能
AIGCリムーバーによるオブジェクト削除機能は非常に優秀で、Xiaomiやグーグルのオブジェクト削除機能を超える優秀な性能です。
宣伝どおり、OPPOのオブジェクト削除機能は最強、自然に消せてびっくりした。
— ららりら (@porarrirr) January 28, 2024
ALTにも書いてるけどOPPO→Xiaomi→Googleの順番 pic.twitter.com/ODT50fYeMh
画面翻訳
中国語から日本語へのリアルタイム画面翻訳が実装されており、画面から手を離すと自動的に翻訳されます。Googleレンズよりも使いやすい感じでした。
音声翻訳
中国語から日本語へのリアルタイム音声翻訳も対応しており、XiaomiやHuaweiではできない体験もできますし、精度も見ての通り十分です。この機能は主に英語字幕のない中国語の動画を見るときに重宝しています。
OPPOのリアルタイム翻訳まじで神。PixelでもXiaomiでもHuaweiでも、中国語から日本語への文字起こし翻訳はできなかった。これだけでも買う価値ありあり。しかも精度がいい! pic.twitter.com/BikpEOQbZR
— ららりら (@porarrirr) January 27, 2024
OS
マルチタスク
フローティグウインドウは一つまでで、マルチタスクはあまり強くありません。せっかくの大画面と高性能SoCを積んでいるのでマルチタスクにはもっと強くなってほしいです。
またOS純正のファイルを保存できるファイルドックという機能がありますがCSVのファイルをGoogleドライブにアップロードしようとドロップすることができなく、意外と制約も多いです。
ロックジェスチャー
スリープ時のジェスチャーも豊富で任意のアプリの起動や音楽操作を行え、画面をつけることなくカメラを動作させることがで来ます。任意のアプリを起動するにはジェスチャーをしたあとにロック解除が必要なため、使いやすくはありません
画面設定
画面リフレッシュレートを個別に設定が可能でリフレッシュレートをとフレームレートを合わせる必要が歩くFortniteなどのゲームをする人にはピッタリの機能です。(サーマルスロットリングのせいで実質60FPS動作ですが…)
その他の機能。
またバイブレーションも非常に高級感のあるバイブレーションとなっていて、Xiaomi14 Proを大きく超える感触です。設定画面にはバイブレーションを体験できる機能もあり、バイブレーションへのこだわりが伝わります。
さらにスマホ依存症改善機能であるDeepZen機能も搭載してあり、DeepZenでは設定をすると設定時間、緊急速報以外の動作ができなくなり、作業に集中することができます,
ワイヤレス充電の設定も豊富で時間指定や、OPPOのワイヤレス充電機を使うことで充電速度を抑えノイズを減らすことができる機能も追加されています。
物理スライダーを上に上げることで、VIPモードに入ることができ、このモードでは
プライバシー保護としてカメラ、マイク、位置情報サービスは無効になります。写真や 動画の撮影、録音、位置情報の取得を行えなくなります。更にはハードウェアレベルでの独自セキュリティチップを活用した、セキュリティも行っているようです。
ウルトラビジョンエンジン
画面シャープナーや動画のカラーブースト自体には対応はしていますが対応アプリが中華アプリしかなく、日本在住の筆者には使いこなせませんでした。
総評/まとめ
OPPO Find X7 Ultraは多機能かつ高性能なスマートフォンとして際立っています。特に、SoCの8Gen3によるパフォーマンスはベンチマークのスコアからも明らかで、他機種との比較でもその優秀さが際立っています。また、カメラ機能は特に注目に値しLYT-900センサーやダブルペリスコープを含む多様なレンズにより、良質な写真撮影体験が可能となっており、Hasselblad監修フィルターによる撮影体験も優れています。
ゲーミング性能に関しても、原神や崩壊スターレイル、World of Tanksといった重いゲームにおいても安定したフレームレートを保ちつつ、消費電力を抑えることができる優れたバランスを示しています。ただし、サーマルスロットリングの問題は注意が必要です。
さらに、AI機能においてもこの端末は秀でており、特にオブジェクト削除機能やリアルタイム翻訳機能は他の競合製品を凌駕しています。
総じて、Find X7 Ultraはカメラ、ゲーミング、AI機能といった複数の面で高い性能を持ち、多岐にわたるユーザーのニーズに応えることができる、非常に完成度の高いスマートフォンと言えるでしょう。
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