評価はHyperOS Ver.1.0.21.0.UNBCNXMにてレビューしています。root化済み。*1
Xiaomi 14 Proをレビューします。可変絞りやOVX9000*2センサーなどカメラや世界最速の8Gen3の端末と注目を集めています。今回はなんとかBLU(Bootloader Unlockの略)をしてroot取る事ができたので。パフォーマンスにも焦点を当ててレビューしていこうと思います。
スペック
スペック
OS HyperOS
SoC Snapdragon 8Gen3
カメラセンサー 広角OVX9000 OIS
超広角 JN1 50MP
望遠 JN1 OIS
ディスプレイ 6.73インチAMOLED
チップセット: Snapdragon 8 Gen 3。
メモリ 12/16GB RAM。
ストレージ 256GB512GB1TB
バッテリー: 4880mAh、120W
その他の特徴: デュアルSIM、IP68防水防塵、チタンフレームオプション。
Snapdragon 8Gen3のベンチマーク
8Gen3の概要
8Gen3はプライムコア1コア,パフォーマンスコア5コア、高効率コアが2コアとなっています。
Cortex-X4 3.30GHz ×1
Cortex-720 3.15GHz ×3
Cortex-720 2.96Ghz ×2
Cortex-520 2.27Ghz ×2
詳細は上記の通りとなっており、高性能コアが違う周波数で2種類それぞれ3個と2個で合計5つ載せている。GPUはAdreno 750の903MHzを搭載しています。
Antutu ver,10.1.4
まずはAntutuベンチマークの結果からです参考程度に。*3
結果は188万点でした。Xのポストで見かける200万点には届きませんでした。
GeekBench 6
GeekBench6の性能比較です。
シングルは2,150マルチは6,917でマルチは8Gen2から1300点のアップです。
一応他SOCとのマルチスレッド比較を載せておきます。
3D Mark Wild Life Extreem Stress Test
次にWild Life Extreme Stress Test の結果からパッケージRenemed版の計測結果です。*5
他機種との比較
ネーム書き換え版のWild Life Extreem Stress Test を測り始めたのは、最近触った機種しかないので中途半端な機種たちですいません。
relme GT Neo5 8+Gen1 UC版
Mate60Pro Kirin 9000
iPhone 15 Pro Max A17 Pro (パッケージReneme版ではない。)
Stabilityは76.9%と標準的でしたがバッテリー温度が53℃付近でしたので、Xiaomiの制御が甘いのではと思ってしまいます。Lowestの3,578点でiPhone 15 Pro MaxのBESTと同じくらいなので比較しても8Gen3の性能は非常に高いです。*6
ストレージ速度
メモリ拡張はオフで計測しています。一般的なLPDDR5x+UFS4.0の速度が出ています。
3D Mark Solar Bay
次にSolar Bayの結果。7903点でした。今のところレイトレーシングを活かすコンテンツが不足しており、Solar Bayを回すことしかありません。
参考程度にA17 Proの6110点です。
ゲーム性能テスト
原神の性能テスト
Geekerwan氏や小白测评氏がスメールシティの耐久テストをしているので、私は再現性は皆無ですがGlobal版を原神のフォンテーヌ水中の探索と戦闘をした結果を載せておきます。計測に使ったソフトはScene6 rootedモードです。*7
原神720P
720Pでフォンテーヌ水中と地上の探索を30分行った結果は平均55.5FPSで、平均消費電力は5.96Wと安定したパフォーマンスを実現しています。
またジャンク*8は主に序盤(フォンテーヌ水中内のヌヴィレット泳ぎ時)で発生、フォンテーヌ水中内の負荷の高さが伺えます。
スロットリングはバッテリー温度が45度を超えたことで、働いているようです。
CPUの周波数制御はCortex-720の3.15Ghzを主に使うようにしてあり、2.96Ghzは低い周波数で固定されています。45℃を超えた瞬間Cortex-A720(3.15Ghz)の周波数が下がっており、サーマルスロットリングが働いてFPSが下がっていることがわかります。
原神のプレイ中はCPU使用率も70%も超えない程度であり、720Pの原神は余裕を持って動かせています。
また、GPUの制御は最大903Hzのところ300MHz台で動いており、GPU使用率にも余裕があるためAdreno 750にとっては720Pの原神は軽すぎるのでしょう。
CPUも70%以下の使用率だったことも考慮すると8Gen3は720Pの原神を完全に制覇したと言っていいでしょう。
公式に対応した原神1220P
720Pを完全に制覇したということは、更に上の解像度、公式でネイティブで動かせる1200Pでの原神のゲーム検証です。
設定方法はゲームターボから画質を超高画質にすると1220Pで起動することができます。プリセットの設定だと30FPSに制限されてしまいますが、カスタムからフレームレートを60を選択し画質を超高を選ぶと60FPSで遊ぶこともできます。
また1220Pの動作にはjoyose関係しているようで、無効化してしまうと720Pの通常起動となります。
rootなどを取らなくても標準機能でプレイできるのは非常に良いです。
【朗報】Xiaomi14Pro の原神1220Pはグローバル原神でもちゃんと効く
— ららりら (@porarrirr) 2023年11月12日
←1220p
720P→ pic.twitter.com/3X6fUQu47s
1220Pと720Pは目に見て違いがわかります。
平均フレームレートは49.5FPSと健闘しているように見えますが、すぐに端末の温度が上がっていってしまい、サーマルスロットリングが働き8Gen3の性能を出し切れていないです。Magiskモジュールなどを用いて無効化する必要があるでしょう。ここでは熱がボトルネックになっているのでCPU、GPUのボトルネックについてはMagiskで制限を外した次の検証で行います。
制限なしの1220Pのパフォーマンス。
Magiskモジュールでサーマルスロットリングをオフにしてスマホクーラーで冷やしながら原神のフォンテーヌの水中5分陸上5分の合計10分を探索を1220P/60FPSで動かした結果です。
ルートはいつものルートで陸上は夜蘭二凸スキルダッシュと泳ぎ時はヌヴィレット泳ぎです。
平均消費電力は驚異の11W超え。また平均FPSも54.6FPSであり、8Gen3のポテンシャルは非常に高いものになっています。
高解像度の原神でもCPUの制御は相変わらず3.15GhzのCortex-A720の周波数を高周波で動かす制御になっています。各コアの周波数もあまり変わっていません。
CPU使用率も上がってはいますが、100%近くなることは少なく後述するGPUのほうが大きな変化がありました。
GPUの周波数は720Pの300MHz台から大きく上がり700MHz前後、使用率は90%付近となっており、Adreno 750の限界は原神の1220P60FPSのようです。
これらの考察から1220P60FPSの原神は8Gen3が平均60FPS付近を出せる限界に近いことがわかります。ただし現状はネイティブでクーラーを使わずに60FPSをキープすることは不可能なため、無理をすれば出来るくらいの認識でいいと思います。
フォートナイトの性能テスト
筆者はフォートナイトののAndrod版にはいい思い出がありません。
888搭載端末は性能不足。8Gen1のVivoX80ProとXiaomi12Proでは最適化されてないほどのガクガクさ。8Gen2のXiaomi 13 Ultraではゼロビルドでも、マッチ中にアプリが落ちるなどの挙動VIVO X90PPもフレームドロップがひどく快適ではありませんでした。
設定は3D解像度75% クオリティ低90FPS設定の結果から
結果としてXiaomi14Proの動きは平均59FPSでした。これまでないAndroidスマホ端末でのフォートナイトの動作でした。がFPS制限などを解除しても90FPSを出すことは現状自分の力ではできませんでした。
終始非常に快適にプレイすることができた。
スマホ版フォートナイトはジャンクが多くショットガンを撃つときにカクつく時のカクつくきが8Gen2の端末ではあったが、8Gen3では非常に少なく済んでいる。
CodMobileのゲームテスト結果
画質設定ではフレームレートウルトラの120FPSを選ぶことができる。がデフォルトのままだと画面リフレッシュレートが90FPSに制限されているのでADBコマンドで120FPSに強制する必要があります。
結果は平均119.3FPSとなり非常に快適にプレイできました。
またフレームジャンクも計測終了時に終了ボタンを押した一度きりと、JANKが0でプレイできました。
CODMのような軽いゲームではGPUの周波数を200MHz前半まで下げて動作しています。
一見CodMの動作は快適のように思いますが、タッチ遅延は気になるものがあり競技用端末としては使えないという印象です。(レイテンシー測定機がなく客観的評価ができませんでした。)
World of Tnaksのテスト。
すべての設定を最高にして解像度の自動調整をオフにしてトレーニングモードのミデルブルフで計測した。
結果は平均56.9FPSとなった。ほとんどをミディブルフの丘の上での探索がメインとし、草の重たさが目立った。
空を見たり市街地に入るとしっかりと120FPSを出せているのでただただ丘の植生が重いことがわかる。
CPUはCortex-X4をほぼほぼ使っていない。
圧倒的にGPUの方への負荷が高くFPSが出てないのは明らかにGPUが足を引っ張ってるからだろう。
他に調べてほしいゲームがあればベンチマークに必要な場面(原神でいうスメールシティなど)一応コメントしてください。気が向いたらやるかもしれません。
スターレイルのテスト
仙舟羅浮でのテスト結果です。
結果は46FPSでした。
このマップはNPCが多くて重たいのですが、そこでしっかりとFPSが下がっています。
CPU負荷も原神と比べてだいぶ低いです。
GPUも周波数、使用率ともに余裕があります。
ここまで読んでなぜ、60FPSで張り付かないのか、理由はわかりませんが、試しにGPU周波数をいじったところは興味深い結果が出てきたので紹介します。
GPU周波数をMAXにしたスターレイル
結果は57.9FPSと先ほどとは違いが大幅に改善しました。
GPU使用率を見てみるとMAX周波数で使用率が90%近くになっています。デフォルトのチューニングだとスタレは原神と違い60FPS張り付きにこだわらないチューニングをしているからだと思います。
色味がよいLeica監修のカメラ
カメラの作例を上げておく。設定はフレームを参照していただきたい。
カメラモードは上からスワイプすると可変絞りの設定があり。4種類から選ぶことができる。
広角の作例
F4.0を選択すると光条を出すことができる。
反射にも光芒ができる。
昼間でもF4.0で光芒を出せる
×3.2(75mm相当)の作例
水の質感がよい
フレームで日常の写真がそれっぽくなる?
フレームは非常に種類が多い
低照度でもバッチリ映る
フレームの色を黒にすることもでき、写真の雰囲気に合わせることも可能です。
全体的にそれっぽくは撮れる。
また75mmは初心者でも使いやすく、気づいたら写真フォルダーの大半が75mmで撮影した写真だった。
新搭載OS HyperOS
中身のKernel部分は変わっているらしいが
見た目はほぼMIUIと言っても過言ではない。
大々的に発表された、AI機能もまだ使えないものが多く、今後のアップデートに期待です。また非root状態ではサーマルスロットリングがきついです。
ただしスペックシートの場面はMIUI14から大きく変わっています。
Xiaomi 14 Proの欠点
BLUが非常に難しい
公式に正式な手順でBLUするには日本人はほとんど不可能な要件となっている。小米社区のコミュニティレベルが5かつ実名登録が必要で、日本人が実名登録を行うには、中国の住所が必要な銀行口座が必要です。
現実的なところだと、業者に頼んでBind無視してBLUできる権限のあるXiaomiアカウントでBLUしてもらうしかなさそうです。
Hyper OSはMIUIの悪い(うざい)ところをしっかりと引き継いでいる。
ストア以外の一部のアプリからインストールをする際やUSBデバックをオンにするのにSIMを挿入する必要があるのはMIUIの時から何も変わっていません。またUSBデバッグをオンにする際に何回も許可を押さなくてはいけなくゴ◯です。*9
結露
またメインカメラの結露が非常にしやすいように感じます。時間がかかりますが放っておくと治ります。気長に待ちましょう。
メインカメラに結露ができるXiaomi14Proくんは寒冷地非対応スマホですか????? pic.twitter.com/RRM55kDSK2
— ららりら (@porarrirr) 2023年11月13日
総括
8Gen3や可変絞りにテレマクロなど機能満載で更には新OSのHyper OSを搭載した、スマホ。Xiaomi 14 Proをレビューしてきました。
カメラ性能は可変絞りのやLeicaのチューニング、10cm程度まで寄れる望遠カメラと、今までにないスマホでの撮影体験ができます。8Gen3のポテンシャルも高く、今年のベストバイになりそうです。
BLUが難しい、Xiaomiのサーマルスロットリングが微妙な点など、多少の不満はあれど非常に使いやすいスマホです。がスマホを発売したあとに後出しでのBLUの仕様変更を告知という対応は誠実ではないなと感じました。
推奨はしませんがグロ版を買うより大陸版を買って、業者にBLUをしてもらい安く済ませるほうが良いかもしれません。
自分は買ったスマホは短い期間でも、まずはメイン機運用をするので簡単にBLUできるようにしてほしいです。
今後もXiaomi端末を購入したいためBLUの仕様が改善されることに期待してます。
応援やご指摘、ご批判コメントがあればお待ちしております。
*1:記載以外の場面ではサーマルスロットリングを解除しておりません。
*2:OV50H
*3:スコアがインフレしすぎて🤦♀ですが…
*4:海外サイトSOCPK.COMから引用
*5:3DMarkやAnTuTuベンチマークで本当の3D性能や発熱特性を計測できない理由とは?メーカーの不正で無意味な結果に - AndroPlusこの記事にて
*6:8Gen2もこれくらい。
*7:Sceneはフレームドロップなどを測れるのでおすすめです。4.5USDです。おすすめ
*8:ビデオゲームやコンピュータグラフィックスにおいて、フレームレートが一定しない状態を指します。これは画面上の動きがスムーズでなく、カクカクしたり遅延が発生したりする状態です。
*9:何故かIamNotDeveloperが効かない、。